“`json
{“title”: “創業1年目の「お金の失敗」あるある——税理士が現場で見たリアルな事例と対策”,”slug”: “startup-first-year-money-mistakes”,”content”:”

「思い切って起業したのに、気づいたら通帳の残高がほとんどない……」
「確定申告の時期になって、何が経費で何がプライベートか分からなくなった……」

創業支援の現場に携わっていると、こうしたご相談を本当に多くいただきます。起業への熱意は十分なのに、”お金の管理”でつまずいてしまう方が後を絶ちません。

今回は、平川文菜税理士事務所が実際に創業支援の中で出会った「スタートアップ1年目にありがちなお金の失敗パターン」を5つご紹介します。具体的な事例と、その回避策もあわせてお伝えしますので、これから起業する方にも、すでに走り出している方にも、ぜひ読んでいただきたい内容です。

失敗パターン①:経費と生活費がごちゃまぜになる

よくある事例

個人事業で開業したAさん(30代・フリーランスデザイナー)。プライベートの銀行口座をそのまま事業用にも使い、クレジットカードも1枚で公私を兼用していました。開業から半年後、記帳を始めようとしたところ、通帳の出入りのうちどれが事業の経費で、どれが生活費なのかまったく区別がつかない状態に。結果として確定申告の準備に膨大な時間がかかり、経費として計上できたはずのものを見落とし、約15万円ほど余計に税金を支払うことになってしまいました。

対策

  • 事業用の銀行口座とクレジットカードを開業時に必ず分ける。ネット銀行であれば無料で開設できるものも多いです。
  • 会計ソフト(freee、マネーフォワードなど)と口座を連携させ、日々の取引を自動で取り込む仕組みを作る。
  • 判断に迷う支出は、発生したその日のうちにメモやレシートの裏に用途を記録しておく。

「口座を分ける」。たったこれだけのことですが、これをやっているかどうかで、確定申告の手間と正確性が劇的に変わります。

失敗パターン②:売上の入金サイクルを考えずに資金計画を立てる

よくある事例

法人を設立したBさん(40代・Web制作業)。月の売上は順調に100万円を超えていましたが、取引先の支払いサイトが「末締め翌々月払い」だったため、売上が立ってから実際に入金されるまで最大で約3か月のタイムラグがありました。一方で、外注費やオフィスの家賃などの固定費は毎月出ていきます。開業4か月目で手元資金がショートし、急きょ金利の高いビジネスローンに頼ることになりました。

対策

  • 開業前に、主要取引先の支払い条件(締め日・支払日)を必ず確認し、入金サイクルを把握する。
  • 最低でも固定費の3か月分は運転資金として確保した状態でスタートする。売上100万円/月でも、入金が3か月後なら300万円の運転資金が必要という計算です。
  • 日本政策金融公庫の創業融資など、低金利の資金調達手段を早めに検討する。申し込みから融資実行まで1〜2か月かかることもあるため、「困ってから申し込む」では遅い場合があります。

資金繰りは「売上」ではなく「入金」で考える。これは創業時にまず押さえていただきたい鉄則です。

失敗パターン③:「節税」を意識しすぎて不要な出費をする

よくある事例

開業したばかりのCさん(20代・コンサルタント)。「経費にすれば税金が減るから」という知人のアドバイスを真に受け、必要以上に高額なパソコンや、ほとんど使わないサブスクリプションサービスを次々と契約。年間で約80万円の”節税目的の出費”をしましたが、実際に減った税金は所得税・住民税あわせて約24万円。差し引き56万円の手元資金を失ったことになります。

対策

  • 経費を使っても、手元から出ていくお金が減るわけではないことを理解する。税率が30%なら、10万円の経費で減る税金は3万円。残り7万円は純粋な出費です。
  • 「事業に本当に必要かどうか」を最優先の判断基準にする。
  • 節税を考えるなら、出費を伴わない方法(青色申告特別控除の活用、小規模企業共済への加入など)から検討する。

節税は大切ですが、「お金を使うこと」と「節税」は別物です。本末転倒にならないよう気をつけましょう。

失敗パターン④:届出・申告の期限を知らずにペナルティを受ける

よくある事例

個人事業を始めたDさん(50代・飲食業)。開業届は出したものの、「青色申告承認申請書」の提出期限(開業日から2か月以内)を知らずに過ぎてしまいました。その結果、初年度は白色申告となり、青色申告特別控除65万円が受けられず、約20万円の税負担増に。また、消費税の届出関係でもミスがあり、想定外の納税が発生しました。

対策

  • 開業時に提出すべき届出書のリストを作成し、期限を一覧管理する。主なものは以下の通りです。
    • 開業届(開業後1か月以内)
    • 青色申告承認申請書(開業後2か月以内)
    • 給与支払事務所等の開設届出書(従業員を雇う場合)
    • 消費税関連の届出(インボイス登録を含む)
  • 可能であれば、開業前の段階で税理士に相談する。届出の漏れによる損失は、顧問料をはるかに上回ることがほとんどです。

失敗パターン⑤:役員報酬・自分の給与設定を感覚で決める

よくある事例

法人を設立したEさん(30代・IT系)。「とりあえず月額50万円くらい」と感覚で役員報酬を設定。ところが、事業が軌道に乗るまで売上が安定せず、会社のキャッシュが圧迫されました。法人の役員報酬は原則として期中に変更できない(定期同額給与のルール)ため、途中で減額すると税務上のペナルティが生じるリスクもあります。逆に低く設定しすぎて、法人側に利益が残り法人税が想定以上にかかったというケースもあります。

対策

  • 役員報酬は「希望額」ではなく、事業計画に基づいた売上・経費のシミュレーションから逆算して決める。
  • 個人の所得税・住民税・社会保険料と、法人税のバランスを総合的に検討する。
  • 設立1期目は保守的に設定し、2期目以降に実績を踏まえて見直す方が安全です。

この判断は税額に直結するため、専門家と一緒にシミュレーションすることを強くおすすめします。

まとめ:「知っていれば防げた」失敗を減らすために

今回ご紹介した5つの失敗パターンをまとめると、以下の通りです。

  • ① 経費と生活費の混同 → 口座・カードを分ける
  • ② 入金サイクルを無視した資金計画 → 「入金ベース」で考える
  • ③ 節税目的の不要な出費 → 本当に必要な支出かを見極める
  • ④ 届出・申告期限の見落とし → 開業前から届出リストを整備する
  • ⑤ 役員報酬の感覚的な設定 → シミュレーションに基づいて決める

どれも「知っていれば防げた」ものばかりです。でも、創業期は本業に集中するだけで精一杯で、お金まわりのことが後回しになってしまうのは、ある意味当然のことだと思います。

だからこそ、早い段階でお金の専門家を味方につけることが大切です。

平川文菜税理士事務所では、創業前のご相談から、開業届の提出、資金計画の策定、日々の記帳サポートまで、スタートアップの「お金の不安」にワンストップで対応しています。

「こんな初歩的なこと聞いていいのかな?」——大丈夫です。初歩的なことほど、最初にしっかり押さえておくことが大切です。
まずはお気軽にお問い合わせください。

“,”excerpt”:”創業1年目にありがちなお金の失敗パターンを、税理士が現場のリアルな事例とともに紹介。経費と生活費の混同、資金繰りの見落とし、節税の誤解など5つの落とし穴と具体的な回避策をお伝えします。”}
“`